【風俗営業許可申請】必要な添付書類の取得方法とその説明
2024年11月11日
風俗営業許可申請では結構なボリュームの書類を収集し、申請書等を作成して所轄警察署に提出しないといけません。
最初にすることは営業所の計測をして寸法や面積を図面に落とし込んでいくのですが、それと並行して申請書等も作成していくことになります。
この記事では申請時に必要な添付書類の取得方法と、その書類の説明していきます。
目次
必要な添付書類
申請書等を作成する上で正確性を担保するために、まずは参考となる添付書類から取得していきます。
本籍地記載の住民票の写し
申請書の正確性を担保するために、まずは住民票を取得します。
申請者と管理者が違う場合は両方必要です。
この住民票は本籍地は記載されているもので、逆に個人番号(マイナンバー)は記載されていない住民票を必ず取得してください。
最終的に警察へ添付書類として提出することになるので大切に保管しておきましょう。
取得方法は、本人であればマイナンバーカードを持って、コンビニで本籍地記載の住民票を取得することができます。
ただ市区町村によって本籍地記載の住民票がコンビニで取得できないこともあるので、もし取得できない場合はマイナンバーカード等の身分証明書を持参のうえ、交付請求書を書いて役所で取得してください。
代理人が取得する場合は委任状と身分証明書を持参して、交付請求書を書いて取得してください。
建物全部事項証明書(登記簿謄本)
建物全部事項証明書(登記簿謄本)も申請書の正確性を担保するためと、現在の所有者を確認するために早い段階で取得します。
まず、賃貸借契約書や重要事項説明書に記載してある家屋番号を確認して法務局で取得します。
なお、「登記・供託オンライン申請システム」という法務局が運営するシステムで、ネット上でも交付請求することもできますが、登録などもしないといけないし、司法書士などの専門家でない場合は近くの法務局に行く方が勝負は早いです。
建物全部事項証明書は、家屋番号さえ知っていれば誰でも端末を操作して取得することができます。
市区町村の発行する身分証明書
身分証明書といっても運転免許証やマイナンバーカードなどではなく、本籍地を置いている役所で交付してもらえる身分証明書のことです。
申請者と管理者が違う場合は両方必要です。
この身分証明書は、
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ことを証明する書面です。
身分証明書も添付書類として警察に提出することになります。
取得方法は、本人が本籍を置いている市区町村の役所に運転免許証等の身分証明書を持参して、戸籍・除籍等証明書交付請求書を書きこみ請求します。
代理人の場合は、委任状、代理人の身分証明書を持参して請求します。
郵送で請求する場合は、
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の方法で郵送申請します。
よほど本籍地が遠方でない限り、役所に直接行くほうが簡単に請求できます。
営業所の賃貸借契約書のコピー
物件を契約した時に交わす賃貸借契約書のコピーも添付書類として警察に提出することになります。
最近では重要事項説明書と書かれているものも多いです。
賃貸借契約書や重要事項説明書は結構なボリュームの枚数ですが、細かな条項が書かれたページのコピーは必要ではありません。
最低限必要となるページは、
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が記載されているページです。
上記のページをコピーして提出すれば受理されます。
いつも添付書類として提出する際に必要と思われるページのみをコピーして持っていきますが、警察からはすべてのページかどうか確認されたことはないですし、普通に受理してくれています。
ただ契約書が複数枚程度ならすべてコピーして提出したほうが確実かもですね。
用途地域証明書
用途地域証明書とは、店舗が都市計画法で認められている地域にあり、その地域できちんと営業しますよ、というのを証明するために提出する書類です。
風俗営業は住宅密集地などでは営業が認められません。
なので都市計画法上の違法性がないことを証明するために必要な書類というわけです。
用途地域証明書は役所の都市計画課で取得します。
インターネットで用途地域証明願をダウンロードして正副2通作成して持っていくか、窓口で用途地域証明願を正副2通作成して提出します。
また、住宅地図等をコピーして、出店予定店舗の位置に蛍光ペン等でマーキングしたもの2通も必要です。
用途地域証明願を提出したら10分~15分くらいで用途地域証明書がもらえます。
ちなみに手数料は300円です。
建築計画概要書
建築計画概要書とは、建築確認申請が済んでおり、違法性のない適法な建築物かどうかを確認するために提出する書類です。
建築計画概要書は役所の建築指導課で取得します。
特に申請書や交付請求書等は書かなくてもよく、窓口付近にある端末を操作して閲覧し、場所が間違いなければ最後に印刷ボタンをタッチすると窓口で印刷されたものがもらえます。
手数料は300円です。
営業所の使用承諾書
賃貸している店舗をクラブやラウンジ、スナック等の風俗営業飲食店として使用しますよ、という承諾を建物の所有者から署名、または記名押印をしてもらいます。
登記簿謄本を確認して所有者が共有の場合は共有者全員から承諾が必要です。
また、転貸(又貸し)されている場合は転貸人の承諾も必要です。
使用承諾書の様式は決まっていないのでどのような様式でも構いません。
使用承諾書に入れておきたい事項としては、
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などが記載されていれば大丈夫です。
様式はこちらで用意し、必ず所有者本人にサインしてもらいましょう。
営業所周辺の概略図
営業所周辺の概略図とは、営業所周辺に保全対象施設があるか、距離制限にかかってないか、というのを確認してもらうための書類です。
住宅地図などを印刷したものに、営業所を中心として半径30m、50m、70m、100m、と円を書き込みます。
地域によって距離制限に違いはありますが、学校関係、病院関係、図書館などが保全対象施設にあたります。
兵庫県姫路市の繁華街である魚町・塩町周辺は、商業地域の中でも特別な第四種地域になり、営業が午前1時まで認められ、保全対象施設も病院関係は距離制限の対象にはならず、営業所周辺30mの学校関係のみが対象になります。
なので魚町・塩町なら半径30mの円のみで大丈夫です。
同じ商業地域でも第三種地域では、学校関係、図書館は50m、病院関係は30mの距離制限がかかります。
この保全対象施設と用途地域をしっかり調査していないと、最悪営業できないということになってしまいます。
システム料金表・メニュー表のコピー
システム料金表とはその名のとおり、飲食物以外のお店のシステムにかかる料金表のことです。
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などを一覧にして書類を作成します。
自動延長制であればその旨もシステム料金表に記載してください。
次にメニュー表ですが、お店に出すすべてのお酒と食べ物を一覧にして記載します。
もしチャームやミネラルウォーターが無料の場合はその旨も記載してください。
すでにシステム料金表もメニュー表も出来上がっている場合は、それをコピーするだけでも大丈夫です。
飲食店営業許可証のコピー
風俗営業許可申請前に飲食店営業許可証を取得して、そのコピーを添付書類として警察に提出します。
提出するのは原本ではなくコピーです。
ここで注意が必要なのは、飲食店営業許可証に記載されている名義人の氏名、住所、営業所の所在地と名称(屋号)のとおりに、風俗営業許可申請書でも記入してください。
住民票の写し、登記簿謄本のとおりに記入していれば2つで違いが出ないはずです。
ネットでは、警察署に飲食店営業許可申請受理証明書なるものを添付すれば風俗営業許可申請も受理してもらえる、というのを見かけたりしますが、兵庫県警ではきちんと飲食店営業許可証のコピーを持ってきてください、と言われます。
開業に間に合うように、早めに飲食店営業許可証を取得して風俗営業許可申請をしましょう。
管理者の顔写真×2
風俗営業許可証を受け取り時か、または後日に管理者証というのももらえます。
つまりお店の責任者証ですね。
その管理者証は顔写真つきです。
そのため、風俗営業許可申請時に顔写真の裏面にお店の名前と管理者の氏名を油性マジックで書いもの2枚を警察に提出します。
写真のサイズも決まっており、縦3cm、横2,4cmです。
申請書類と添付書類はすべて副本が必要
申請書等と添付書類は正本1部、副本1部の計2部を警察に提出します。
保管用の控えを持っておきたい方は、さらにもう1部作らなくてはいけません。
弊所では正本、副本、依頼者様用の控え、事務所に保管用の控え、事前相談時に警察に渡す参考資料用の計5部を作成します。
毎回膨大な枚数になっています。
副本はすべてモノクロコピーで構いません。
正本と副本は別々に分けて、同じ順番でまとめるようにすれば警察もチェックしやすいかと思います。
まとめ
風俗営業許可申請は添付書類収集するだけでも結構しんどいですし、かなりの枚数にもまります。
ここに申請書や営業の方法、誓約書関係に図面類も必要になってきます。
個人で飲食店営業許可を取得して、風俗営業許可申請書、図面類を作成し、添付書類収集しようとするとかなり骨が折れます。
弊所では風俗営業許可申請のような複雑な手続きもすべて代行して(一部、警察署や検査に同行が必要です。)取得することも可能ですし、図面や申請書等の一部の代行も可能ですので、風俗営業許可申請についてわからないことがあれば、お気軽にご相談ください。